2022年に議論が進んだ薬局DX〜アクションプランから規制改革中間答申まで〜

2022年は薬局に関連するDXの流れが大きく進みました。先日、電子処方箋の運用開始が2023年1月26日に決定されたと報道される(1)など、実運用もいよいよ始まろうとしています。今年度の規制改革推進会議でも薬局DXに関する議論が引き続き行われており、来夏に向けた重要分野の一つに挙げられています。

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SaMD開発促進のために活動する業界団体の動向(1)

 この数年で上市製品が増加している医療機器プログラム(Software as a Medical Device、以下「SaMD」)。特に2020年ごろからは、SaMDの使用環境となるプラットフォームの拡充(汎用PCだけではなくスマートフォン、スマートウォッチ、VRなど)や、AIを活用したSaMDの増加、デジタル療法と言われる領域の開発加速など、今まさに産業として活発になってきています。

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「医療機器のサイバーセキュリティに関する手引書」〜医療機器製造事業者が行うべきセキュリティ対応〜

みなさまご無沙汰しております。Digital Health Timesで取り上げたいトピックがたくさんあるものの、なかなか筆が追いつかないまま、明日から2022年度であることに驚いている今日この頃です。

さて、今回の記事では、デジタルヘルス関連の医療機器開発において避けては通れないセキュリティ対策について、昨今発行された「医療機器のサイバーセキュリティに関する手引書」(以下、「手引書」という。)(1)について取り上げます。

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【RDD企画】困ったときにオンライン診療が受けられる社会を目指して – 希少疾患当事者対談【後編】

RDD(Rare Disease Day)をきっかけとしてMICINが出会ったお二人。希少疾患の当事者でありながら、患者会として精力的にご活動されているお二人に、希少疾患におけるオンライン診療の現状と、今後どのようなことが実現されることを期待しているかについてお伺いしました。(※インタビューは2021年6月に実施したものになります。

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【MICIN 記者勉強会】令和4年度診療報酬改定からオンライン診療を紐解く【前編】

2年に1回行われる厚生労働省の大仕事、診療報酬改定。令和4年度診療報酬改定案が2月9日に厚生労働省中央社会保険医療協議会(以下、「中医協」と言う。)での答申が了承されました(1)。2020年冬から未だ終わらないコロナ禍により、今回の改定に向けて中医協では多岐にわたる項目が議論されてきましたが、その中でオンライン診療は一つのトピックとして注目されてきました。

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規制改革推進会議で取り上げられたDCT普及への課題と期待

皆様、少し遅めではありますが、あけましておめでとうございます。今年もDigital Health Timesをどうぞよろしくお願いいたします。

2022年最初の記事では、規制改革推進会議で議論された「DCT」について取り上げます。「DCT」ときいて、何を思い浮かべるでしょうか。DCTとは「Decentralized Clinical Trials」のことで、日本語では分散型臨床試験/分散型治験とも訳されますが、「来院に依存しない臨床試験」のことを指します。あまり聞き慣れない方も多いと思います。

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英国でも加速するデジタルヘルス政策

前回の記事(1)ではDTxについて全般的な内容を取り上げましたが、この1年でデジタル療法(Digital Therapeutics、DTx)を含めたデジタルヘルスに関連する医療機器の制度動向が国内外共に大きく進展を見せています。以前はドイツのデジタルヘルスケア法について取り上げました(2)が、その他の国も今年に入ってから動きを見せており、今回は英国の動向についてご紹介します。

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