日本の医療は、これまで世界に誇る高い保健医療水準を実現してきました。一方で、経済成長の鈍化や疾病構造の変化、テクノロジーの進展・普及等、医療を取り巻く環境の変化は速度を増し、医療の進化に対する期待値はこれまでになく高くなっています。
オンライン診療や人工知能技術を活用した医療機器プログラムなど、新しい技術を活用した取り組みは日進月歩です。これまでは、診断・治療の主要な解決策として、医薬品や医療機器が中心でしたが、昨今、より多くのプレーヤーが参入し、数多くのプロダクト・サービスが出てくるようになりました。診断・治療だけでなく、予防や治療後のケアなどの領域へも広がり、また、それらの境界も曖昧になってきています。
日本の医療が、このようなテクノロジーの発展のスピードを適切に取り込んで進化するためには、医療における知見のみならず、テクノロジーと保険医療制度への深い理解とそれに基づいた環境整備が必要となります。一方で、テクノロジー・制度いずれの領域においても高度な専門性が要求されるため、急速な変化に対応しつつ双方を理解することは容易ではありません。
Digital Health Timesでは、特にデジタル関連のテクノロジーを中心に、そうした理解に資する情報の発信することで、医療と新たなテクノロジーに関わるステークホルダーが建設的に対話する一助になること、ひいては、人々の健康・医療の進歩に貢献することを目指します。
株式会社MICIN 代表取締役CEO 原 聖吾